そもそも借換とはどんな事をやるのか?やっていいのか?

【2013年12月8日のエントリーです】

 

最近市場金利が下がってきたので、借換をしたらどうかと銀行員が営業に来る。またはイオンで買い物をしていたら、イオン銀行の住宅ローンのチラシが目にとまった。安い金利が気になる。話だけでもと思い、聞いてみたら借換をすすめられた。本当に借換をして良いものなのか・・・?また、借換って一体何をやるんだろう・・・?思っていらっしゃる方は少なくないはずですね。

 

そこで私なりに、住宅ローンの借換って一体何をやるのか?ということ、また、借換をすすめられたけど、本当にやっていいのか?何か落とし穴はないのか?というような事について解説したいと思います。

女性


まず、借換とは何をするのか?についてです。簡単に言えば、住宅ローンを安い金利で借りて、今現在借りている銀行、もしくは住宅金融支援機構(昔の住宅金融公庫)などのローンを完済することです。何故そんな事をするのか?というと、今借りている住宅ローンの金利が高いと感じていて、金利の安い住宅ローンに切り替えたい、という場合にやるのがほとんどです。それとか今後金利が上昇すると予想するなら、長期固定金利型の住宅ローンに入りなおすとか。

 

今現在借りている住宅ローンの金利を下げてくれればそれが一番ありがたいと思いますが、そんなことは通常やってくれないと思います。(100%ないとは言えませんけど。)そこで通常は今借りている銀行ではない銀行で借換を検討することになります。

 

その際に、

 

注意すべきことその1:新しい団信に加入する事になります。

今現在借りている住宅ローンには団信(団体信用生命保険)が付保しているかと思いますが、別の銀行で住宅ローンを借りる際に、また新しく団信に加入しなおします。昔は健康だったけど、今はそうでない場合、団信に加入できないかもしれません。民間金融機関の住宅ローンは団信加入が必須条件だったりしますので、その場合は住宅ローンは借りれません。住宅金融支援機構(昔の住宅金融公庫)なら団信加入は任意(入っても入らなくても良い)ですが、今団信に加入している、そして健康上の理由から新しく団信に加入できないというのなら、それはそのままにしておいた方が良いと思います。つまり今のローンのままの方が良いですからそこは注意です。

 

それと以前私が銀行員だったときに聞いた話ですが、どっかの銀行員に借換をすすめられ、新しく団信の加入をした際に、銀行員に示唆されて虚偽の告知をしてしまった(本当のことを書くと団信が通らないから、うそを書け、みたいなこと)。それからその方は亡くなってしまい、銀行が団信の請求をしたところ、告知書が虚偽(いわゆるうそ)とされ団信が下りなかった、というケースです。これは明らかにその銀行員が悪い。借換なんてやってなければ、旧債務に付保されていた団信が下りていたでしょうに。これは結局裁判までやって、結果は銀行が負けて事なきを得ましたが、銀行員もノルマがあるので必死なのはわかりますが、くれぐれも団信の告知は慎重にやりましょう。

 

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注意すべきことその2:借換には諸経費がかかります。

どんな諸経費がかかるかと言いますと、新しく借りる住宅ローンの事務手数料、保証料、抵当権設定の為の費用、抵当権抹消の為の費用、住民票や印鑑証明書の費用などです。それと今現在借りている住宅ローンも、一括返済するわけですから手数料がかかります。おおよそ5万円と消費税くらいが一般的ですね。あと、フラット35で借換する場合は団信の保険料も必要です。手数料は各金融機関でバラバラですし、保証料もそうです。安いところではゼロ円という銀行もあります。結構諸費用はかかります。なんでそんなお金をかけてまでやるのか?というと、それでも得になるからやるわけで、例えば諸経費が100万円かかったとしても、借換によるメリットが400万円も出れば借換をしたほうが良いね、という事になるわけです。

 

400万円もメリットが出るの?と思う人もいらっしゃると思いますが、例えば、(参考)旧公庫融資基準金利の推移を見ていただけばわかると思いますが、例えば平成11年4月から平成14年4月に住宅金融公庫で融資を受けた人は、今現在金利が4%という信じられない金利で借りていることになります。当初25百万円を35年で借りているなら今借換すればおそらくは3〜4百万円の借換メリットが出ます。こういう人こそすぐに借換をすべきですが、面倒だからとか、難しそうだという理由、また銀行の勧誘がしつこくて辟易としてしまいやる気にならない方も結構いらっしゃる気がします。面倒かもしれませんが、早めにやっておいた方が良い。なぜならさっきも言いましたが、団信に加入できないと借換できませんから。でもそんな諸費用を支払うのはちょっと厳しいよ、という場合、銀行によっては諸経費まで借りられるとこもありますし、保証料がかからなかったりするところもありますし、また保証料一括先払いのほかに、後払いで毎月ぼちぼち支払っていくというパターンもあります。

 

まぁ大まかには注意すべきところはそんなところです。団信に加入しなおす事、そして諸経費がかかる事、諸経費は金融機関によってばらばらだという事、諸経費をひっくるめて得になるのなら借換をやった方が良い事、です。
ではどうやって得になるかどうかを計算したらよいかという事ですが、それは新しく借換をしようと思う銀行で、借換の試算、シミュレーションを作ってもらうのが一番良いです。借換のシミュレーションを作ってもらったらチェックするべき点は以下のとおりです。

 

  • 諸経費はいくらか?
  • 諸経費を支払えるか?また諸経費込みで借りる事ができるか?
  • 金利は何%下がるか?
  • 借入期間は今と比べてどうなるか?長くなるか?短くなるか?
  • 毎月の返済額はいくら減るか?
  • ボーナス返済分はいくら減るか?
  • 金利の固定期間はどうなるか?長くなるか?短くなるか?
  • 最終的な借換メリット(諸経費を考慮した)はいくらになるか?

 

それを総合的に判断して、やるかやらないか決めた方が良いと思います。借換のメリットは人によって様々です。借入れ期間を短縮し、とにかく支払利息を抑えたい人、逆に借入れ期間を今のままか、延ばして毎月の支払い金額を抑えたいという人、ボーナス支払いをなくしたい人、金利を安くしたい人、金利の固定期間を長くしたい人、メリットはその人によって、何がメリットになるのかが違ってきます。自分にぴったりのプランを見つけましょう。

 

あと、あまりメリットが出ないケースもあるかと思います。ほんの10万円〜20万円とか。金利の推移によっては返って得にならない事もあるかと思います。あまりメリットが出ない場合はやるかやらないか、慎重に決めたほうが良いです。

 

借換の手続きの流れについてです。

 

まずは新しく住宅ローンを借りる銀行でシミュレーションを取ってもらいます。複数取ってもらって、総合的に一番有利なところに決めるのが良いでしょう。

 

手続きは、まずは団信の申し込み、住宅ローンの申し込みです。当然に審査があります。審査が通れば、契約書を取り交わします。そして(順不同ですが、)完済するほうの住宅ローンの返済手続きを取ります。何日に住宅ローンを返済するのか?を決めます。またその際に、その日に返済するといくらになるのか?を教えてくれます。

 

返済する当日に、住宅ローンを実行します。と同時に手数料、保証料などを支払います。おうちに抵当権も設定されます。(司法書士がやります。)住宅ローンが実行されたら、ただちに完済するほうの銀行に資金を振り込みます。振り込まれたら旧債務は返済されます。当日はそれでおわり。

 

旧住宅ローンが返済されると解除証書というのが返されます。これで旧債務の抵当権の抹消をします。また質権設定されていた火災保険証券も返ってきますので、それを今度は新しく借りたほうの銀行に渡します。住宅ローン抹消後、司法書士への費用を支払います。おおまかにはこんな感じです。銀行によって若干の違いはありますが。

 

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