住宅ローンの返済が苦しい時の対処方法一覧

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住宅ローンの返済がきつい。住宅ローン以外の返済もあって、毎月の返済額が多くて苦しいという方へ。

 

対処方法について解説をします。

 

 

この記事を書いているのは民間の銀行に20年以上勤務経験のある、元銀行員です。

 

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返済が苦しいが、まだ正常に返済をしている場合

取るべき対策は、

  • 住宅ローンを借換して金利を引き下げする。また期間を延ばして毎月(或いはボーナス返済)の負担を軽減する。
  • 住宅ローンの他にローンがあれば、ローンをまとめて毎月(或いはボーナス返済)の負担を軽減する。

です。

  • リースバックを検討する

という手段もあります。

 

リースバックの流れは家を売却して資金を調達し、その資金で住宅ローンを完済し、家の買主とリース契約を結び従来の家に住み続けるというものです。

 

こちらで詳しく書いています ⇒ https://kurisan.jp/cat4/lback.html

正常に返済しているが返済が苦しい、或いは既に毎月の支払いを1回〜2回延滞をしている場合

借換をするにも審査があります。もし借換ができなければ、

  • 借りている銀行に条件変更を申し込む。

という事になりますが、条件変更という事は、「返済が困難であるため、仕方なく返済できる範囲まで条件を緩和する。」という後ろ向きな手続きなので、次に融資を受けようという時に足かせになる場合があります。何故なら返済が困難で返済条件を緩和しているのに、また新しくお金を借りて借金を増やす事が理屈に合わない・・・と銀行は考えるからです。

 

条件変更とは、具体的には当初の返済期間を延ばしたり、当面の返済をストップしたりするという事です。保証付き住宅ローンの場合は期間を延長することで延長保証料が必要になりますので、それが準備できないとそもそも条件変更すらできないという事になります。

期限の利益を失っている場合

  • 競売にかけられる前に任意売却を依頼する

条件変更しても返済ができない場合、3カ月も延滞して返済が不能である時、民法で言うところの「期限の利益を喪失」して、一括で返済を求められる事になります。保証付き住宅ローンの場合、保証会社が不動産を競売にかけ、競売にかかった費用を差し引いた残りの金額が住宅ローン返済に充当されます。

 

競売だと普通に売却した場合の値段よりもかなり安くなるはずですので、ローン全額が完済されるケースはほとんどないと思います。家を売ったら住宅ローンがなくなるかというとそういうわけではありません。残ったローンについては保証会社あてに支払っていく必要があります。

 

ただし、その折衝の中で借金を棒引きするとか、どれくらいの期間で返済するとか、そういった個別の折衝があります。

 

競売にかかると当然に自分の住んでいた家も他人のものになります。退去しなければならないので住む家もなくなります。

 

競売は最後の手段ですので、銀行、あるいは保証会社もできるだけ取りたくない手段です。競売を避ける為の手段として任意売却という手段があります。

 

任意売却とは?

 

任意売却

住宅ローンや借入金等の返済が困難になった場合、債権者は担保権(抵当権等)の実行により債権を回収する事になるが、競売による不動産の売却では現金化までに時間がかかるうえ、市場価格より安くなるケースもある。そこで、不動産会社の仲介により債権者・債務者の調整を行い、市場で担保不動産を売却すること。

 

出典:
https://kotobank.jp/word/%E4%BB
%BB%E6%84%8F%E5%A3%B2%E5%8D%B4-775010

 

専門家に仲立ちしてもらい、不動産を有利な価格で売却するのと同時に、債権者(銀行、保証会社)との折衝もお任せしてその後の返済条件等の調整もしてくれるというものです。

 

任意売却は不動産屋とか、弁護士などの専門家に依頼します。任意売却は債権が保証会社に移る代位弁済後でないとできませんが、延滞が2回延滞くらいになってくると、もう返せるか返せないかは自分でわかるはずですので、代位弁済通知が届く前に専門家に相談すべきです。

 

競売にかかるよりは任意売却の方が当然有利です。

 

しかし、任意売却も結局は不動産の売却ですから、今住んでいる家は手放さないといけません。

 

競売よりは有利であるとしても、結局はまた新しくアパートを借りて家賃を支払うのと、返済とをしていかなければなりません。

 

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