住宅ローン 銀行倒産したら?

万が一、銀行が倒産したら?預金は?

銀行が経営破たんをした場合、

 

まずは預金の話です。

 

普通預金や定期預金については、銀行にお金を預けているわけですが、あなたが債権者となり、銀行が債務者となります。

 

銀行(以下金融機関)が倒産したら、預けたお金が戻って来なくなるんじゃないかと心配になりますが、預金保険機構によって保護されています。

 

預金保険機構とは、政府、日銀、民間金融機関の共同出資で作られた特別法人ですが、同法人に対して金融機関は預金残高に応じて保険料を支払っています。万一破綻した銀行や信金、信組などがあれば、預金者保護の為に積み立てられた保険料で預金の払い戻しを受けられるという制度です。預金の払い戻し、いわゆるペイオフの限度額は、1金融機関当たり、一人当たり1,000万円(とその利息)です。

 

つまり、一人1,000万円までは、1金融機関当たり絶対的に保護されます。

 

ここでよくあるのが、1,000万円までしか戻って来ないのか?という事と、銀行が破たんしたら必ずペイオフが発動されるのか?という誤解です。

 

預金保険制度では、金融機関が破たんした場合、

 

  • 保険金支払方式・・・保険金支払方式は、いわゆるペイオフ発動で、預金保険機構が直接預金者に保険金を支払う方式
  •  

  • 資金援助方式・・・破たんした金融機関を健全な金融機関に受け継ぎ、そのコスト等を預金保険機構が資金援助する方式

 

のどちらかの方式で預金保護が図られますが、殆どの場合は資金援助方式が採られ、ペイオフはよほど小さい金融機関が破たんした場合でないと発動されません。ペイオフを発動する事は地域経済にも相当の影響が出ますし、金融不安をあおる事になるので、まず出来ないでしょう。

 

ですから、金融機関が破たんした場合、殆どの場合は資金援助方式が採られますので、取引している銀行の名前が変わるだけで終わります。その場合預金もそのまま保護されます。

 

 

実際にペイオフが発動された事例もあります⇒ペイオフ、初の発動 振興銀きょう破綻申請 債務超過1500億円

 

日経新聞の電子版の記事ですが、2010年9月に、日本振興銀行が経営破たんとなり、実際にペイオフが発動されています。

 

記事中に、

 

「金融庁が同行を救済せず、ペイオフに踏み切るのは、預金者や金融システムへの影響が限定的とみているためだ。」

 

とありますね。日本振興銀行はかなり特殊な銀行で、日銀に当座預金も開設していない、決済性預金である普通預金、当座預金も取り扱っていない、定期預金だけを扱う銀行でした。普通預金をやってない銀行なんてあるのかと初めて知りましたが、小さい銀行で預金者も少ない銀行だったので、ペイオフが発動できたんだろうと思います。

 

ペイオフによって1,000万円までは保護されましたが、それ以上は保護されないのか?というとそれもそうではありません。

 

ペイオフによって支払われる1,000万円というのは、預金保険機構の保険金です。まだ破たんした金融機関の資産が残っていますから、概算払率というのが決定された後、預金が一部カットされて戻ってきます。日本振興銀行の場合、3回に分けて支払われています。

 

参考:精算払及び機構代理預金者への弁済金支払関係

 

一番初めの概算払いを受けられた方は、3,163名、金額は24.4億円、2回目(清算払い)18.5億円、最終回の3回目(清算払い2.956%)2.8億円ですから、かなり規模の小さい銀行ですね。

本題、銀行の破たんで住宅ローンはどうなる?

銀行が破たんした場合、債権者が倒産したのだからもうお金を返さなくても良いのか?というとそんな訳はありません。

 

債務は債務として残ります。

 

債権者は破たんしたけれど、債権者が変わるだけの話です。

 

ここで、先述のとおり、金融機関が破たんした場合、ほとんどは資金援助方式が採られると予想されますので、

 

 

A銀行で住宅ローンを組んでいて、A銀行が破たんした。
   ↓
B銀行がA銀行を救済合併した。
   ↓
今までA銀行に住宅ローンを返していたが、B銀行に住宅ローンを返していくことになった。

 

 

と、ただ銀行名が変わるだけというのが大半です。

 

 

ただ、金融機関の破たん処理が資金援助方式ではなく、保険金支払方式となる場合(殆どならないと思いますが・・・)はちょっと話が違います。

 

 

参考:預金保険機構のホームページ Q. 預金者のために、相殺という仕組みがあると聞きましたが・・・

 

上のリンクを参考にして頂きたいのですが、

 

ペイオフ発動となった場合です。

 

預金1,000万円以上なければ関係ありません。

 

預金1,000万円以上あった場合、それを超える分については一部をカットされてしまうので、借入を相殺できるという仕組みがあります。

 

例えば、預金が2千万円、住宅ローンが3千万円あった場合、

 

ペイオフ発動された場合は預金保険機構の保険金で1千万円は保護され、残りの預金1千万円は7割にカットされたとします。そうすると残りの預金1千万円を7百万円にカットされるくらいなら、住宅ローンの3千万円と、残りの預金1千万円を相殺した方が得という事になります。

 

相殺後は、預金1千万円、住宅ローン2千万円となります。相殺しなければ預金1千7百万円、住宅ローン3千万円ですので相殺した方が得です。

 

しかし、将来の為に取っておきたい預金を相殺しなければならない羽目に陥るという事でもありますので、一概にそれが良いとは言えないと思います。

 

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