住宅ローンを頭金なしで組むのは危険

住宅ローンを頭金なしで組むのは危険

住宅ローンを頭金なしで組むのは危険というお話をします。

 

世の中の変化、日本のバブル崩壊もそうですが、昨今の世界的なバブルの崩壊(いわゆるリーマンショック)もそうです。失業率の上昇、不動産価格の下落、デフレ進行、自然災害などなど、住宅ローンの期間は長いので、こういうピンチは一度ならず襲ってきます。そうなった時にどうするかを事前に考えておく事が重要です。

 

まず第一にある程度の貯金があること。まさに備えあれば憂いなしです。それよりも、根本的に当初の借入金額を出来るだけ少なくするというのがそもそもの基本だと思うのです。借金は金額が大きければリスクも大きい。逆に金額が小さければリスクも小さい。ですから、最初にある程度の蓄えをキープしつつ、借りる金額を小さくする事です。 いざという時のために、ある程度の蓄えを持つ事は大事な事です。

 

それなのに、もしも頭金すらろくにないのに家を買おうとしているなら、また頭金を貯めようとすらしなかった、貯めようとしたが貯まらなかったとしたならば、住宅ローンを借りるなんて考えは捨てた方が良いと思います。危険です。 もしも景気の良い時に、蓄えもなく背伸びをして住宅ローンを借りたとしたら、ボーナス支給がなくなっただけでボーナス返済が出来ずに返済不能になってしまうでしょう。 景気の良い時は、もっと景気が良くなると思い込み、最悪の事態をなかなか想像できません。

 

昔の銀行や住宅金融公庫は、借入可能額の上限が建築費用の8割が一般的でした。借入期間もせいぜい25年が最高だったんじゃないかと記憶しています。登記費用や火災保険、保証料などの諸経費の分は資金使途には含まれませんでしたし、結局総資金の2割か3割くらいは自己資金を持っていないと住宅ローンを取り組む事ができなかったのです。今ほど簡単には貸してもらえなかったのです。 最低それくらいの自己資金を持っていないと危険という審査上の判断からそういう条件だったのです。 それがいつの間にやら建築資金どころか諸費用もひっくるめてフルでローンが組めるようになりましたし、また諸費用の分も資金使途に含めたりも出来るようになりました。期間も35年返済、40年返済が可能になりました。

 

今の住宅ローンの条件は、以前に比べてかなり緩和されています。住宅ローンは銀行にとって重要な収益源ですし、自己資本比率を算定する上でも住宅ローンは有利ですから各行とも住宅ローンには積極的に取り組んでいます。 それが過当競争を促し、現在のような低金利、条件の緩和につながっているものと思われます。

女性

しかし、借りれるからと言って安易に借りていいはずはありません。 金融機関同士の競争もありますが、しばらくは景気も良かったので、審査が緩めだったんだと思います。サブプライムローン問題から景気後退局面に入って以降(いわゆるリーマンショック以降)はまた厳しくなっているみたいですけどね。

 

例えばの話、4,000万円借りるのと2,000万円借りるのとでは、毎月の返済額は倍違うのです。 総資金4,000万円の家を購入するのなら、4,000万円フルローンにするのか、2,000万円自己資金+2,000万円ローンにするのかでリスクはかなり違ってきます。 ローンが少なければ、給料が減ったりボーナスがなくなったりとか、一時的ならば十分耐えられるでしょう。しかし最初からギリギリいっぱい背伸びをしていたなら簡単に破綻します。 2,000万円の頭金は無理ですか?ではせめて2割の800万円は用意しましょう。それも無理ですか?では借入金を少なくする、つまり買う家のランクを落とすか、借入を止めましょう。

 

ましてや貯金がない、または借金しかないなんていう人は論外です。頭金もないのに家を持とうなんてのは最初から資格がありません。 かなりの確立で破綻すると思われます。 家が欲しいから住宅ローンを組む。車が必要だからマイカーローンを組む。子供が大学に行くから教育ローンを組む。何で世間一般的な事をやっているだけなのにこんなに苦しいの?と思いながら皆、多重債務者の予備軍になっていきます。 ハウスメーカーの人も悪い事は言いませんし、銀行も簡単に金を貸してくれます。しかしハウスメーカーは売ってしまえばそれまでの縁ですし、銀行も3ヶ月延滞で代位弁済するだけです。最後に責任を取るのは債務者の方本人ですから、じっくりと良く考えてみましょう。

 

前章で述べた、ゆとり返済を利用している方も、その当時はまさか自分がそんな酷い目に合うとは思ってもみなかったと思います。何故かと言うと、それは誰しもがやっている事だったからです。 みんながやっている事には妙な安心感が生まれてしまいますから。 ゆとり返済は住宅金融公庫、つまりは国がやっている事でしたので、国がやっている事なら間違いはないだろうとも思ったはずですし、ろくに説明も受けないでゆとり返済を組んだ人も実際いましたし。

 

銀行からしっかり説明を受けなかったのかもしれませんが、自分自身も真剣に検討しなかったのではないかと思います。最後はやはり自分の責任です。何千万円の借金をするのに安易に考えて良いはずはないのです。

 

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やはり貯蓄もなしで、住宅ローンを組むのは危険だと思う理由

平成27年5月20日追記です。

 

最近、やはり貯蓄もなしで住宅ローンを組むのは危険だという思いを強くしています。頭金なしで住宅ローンを組むのは危険だ、という主張ですが、フルローンでも、自己資金を極力頭金に充当せず、手持ちでなるべく多く貯蓄を持っておくというのもありだと思います。

 

何故、危険かと言いますと、人生不測の事態は結構起こりうるものだと思うからです。私が銀行員だった頃あった話ですが、住宅ローンを借りて頂いていたお客さんが、車を買うという事で自動車ローンを組みました。そのご家庭は奥さんがパート勤務で共稼ぎでしたが、住宅ローン、自動車ローンに子供さんが2人いらっしゃって、塾代など教育費用がかさんでもうカツカツの状態でした。そんな状態で高校を中退し、また別の学校に通うという事で入学金などが急きょ必要となり、何か良いローンはないかと言われ、教育ローンを紹介しました。お子さん本人もバイトで稼ぐ予定だと言われましたが、そこから月超え延滞はないものの、月中延滞をしがちになり、督促をすると、今度の給料日まで返済を待って欲しいなどと言われるくらいに苦しい状態となっていました。ここでいくらか貯蓄があればしのげると思うのですが、いかんせんありませんので、精神的にも良くないと思うのですね。

 

つまり、最初から収支がカツカツの状態だったら、何かちょっとした不測の事態が生じただけで、とたんに苦しくなるよ、という事です。この状態で、また残業が減った、とか、ボーナスが減ったなどという不測の事態が重なれば簡単に破たんすると思います。

 

住宅ローンの審査で、具体的には審査事項にはなっていないものの、連帯保証人に取っていないけれど、いざとなったら頼れる身内の方が近くにいるか?という事を意見書によく書いていました。実家が近くにある場合は好印象です。本当に苦しいときには親が助けてくれる事が期待できるからです。かと言って連帯保証人に取るわけではないので、あくまでも参考程度の意見ですが。

 

また、私事ですが、私の息子は今高校1年生なのですが、中三の受験生だった時、冬期講習やらなんやらで塾代が月に5万円近くもかかっていた事がありました。基本的に家計は奥さんまかせなので後で知ってびっくりしたのですが・・・。こんなことまでライフプランニングできませんよね。住宅の修繕費だってそうですよ。家を建てて10年とか15年とか経った後にやる、塗装工事やコーキングの事です。それの費用を住宅ローン組みながら貯めていかなければいけません。話を聞いていると、だいたい50万円〜80万円くらいかかっている感じです。また、雨漏りとか、コウモリが住み着いた、なんてケースもありますが、そんな時にお金もないと最悪ですよ。やはり、住宅ローンを組む、家を持つ、という事は、ある程度のキャッシュを持っていないと、私なら不安です。

 

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